2010年2月13日

浪花百景

大阪大学の"21世紀の懐徳堂プロジェクト" 月刊島民 ナカノシマ大学
2月講座「謎解き!?浮世絵『浪花百景』を見よ」を拝聴してきました。

講師は、大阪大学総合学術博物館 橋爪節也教授でした。
いつもながら軽快なトークで面白かったです。

江戸初期から後期に差し掛かるまでのお話し。
下記はメモ程度の内容です。。。

『浪花百景』は、安政年間(1854~1860)に出版。企画者は大坂「石和せきわ」、作者は一珠斎国員、一養斎芳瀧、南粋亭芳雪という三人の錦絵にしきえ作者たち。三人でそれぞれ国員40枚、芳瀧31枚、芳雪は29枚を書いていますが、これは分担しないと大変だったのが一番の理由だそうです。
(参考ページ⇒こちら

浮世絵と錦絵って微妙に違うそうです。
浮世絵:当世の風俗を描写、錦絵:多色刷り木版画

『浪花百景』は、元に書かれた「摂津名所図会」を中心に浮世絵として書き直されたもので、今でいう"トリミング"したものに風景や季節の特徴を加筆したものとなっているそうです。

「摂津名所図会」:
五畿内の名所図会の一つとして寛政八年(1796)から十年(1798)にかけて刊行された。絵は、竹原春朝斎、丹羽桃渓ら八名の画家が手がけている。

摂津名所図会の参考ページ(⇒こちら)にある絵を切り抜き、浮世絵(錦絵)として描いた訳です。

名所図会(wikipediaより):
名所図会に先立つ類似物として名所記と呼ばれる刊行物があるが、名所記が文芸的・物語的な叙述に特徴があるのに対し、名所図会は事物の来歴などを客観的に記す点に特徴がある。名所記に比べて挿絵の比重が高く、浮画の影響もあってか鳥瞰図風の写生画をしばしば用いる。名所図会の挿絵は、地理的説明の機能を果たすだけでなく、鑑賞用途にも堪えるものである。また、編集においても、地域別・方面別の構成を取るなどの工夫が見られ、近世における巡礼の盛行による需要に応じて、名所案内としての実用性を備えている。

『浪花百景』はこちらから購入できるそうです(下から8段目)
http://www.osakacastle.net/pablication/exhibition.html

また、大阪府立中央図書館のデータベースから「錦絵にみる大阪の風景」として閲覧可能です。(⇒こちら

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